フクロウカフェ
池袋にあるフクロウカフェに行ってきた。
古びたビルの薄暗い階段を登り、2階の奥の部屋にお店はあった。
ドアが開けっ放しなので中の様子が伺えるのだが、非常に混んでいる。
お金は1200円で時間無制限。+200円で餌やり体験ができるのだが、
生肉とか渡されても気持ち悪いだけなのでやらなかった。
中は広めのワンルームで、大小15匹ほどのフクロウとハリネズミ、そしてなぜかカワセミが1匹いた。
1匹ずつ丸太や渡り木のようなものと紐で繋がれていており、壁にプロフィールが書かれた紙が貼ってある。
それぞれ撫でたり、中には肩乗せや腕に乗せたりもできる種類もいる。
とりあえず触れ合ってみようと思い、そっと頭を撫でてやると気持ちよさそうに目を細める。
フクロウはもふもふで非常にいやされる。
勇気を出して腕に乗せてみたところ、なかなかずっしりとした感覚があった。
顔を埋めたら気持ちいいんだろうなあと思いながら腕に乗せて頭を撫で続けた。
ここで問題が発生する。
そろそろ腕が疲れてきたし、他の客やフクロウが「はやく降ろせよ」といった表情をしており、僕も降ろしたかったのだが、なにぶん店員の数が足りない。
全員で3人だったかと思う。対して客は20人以上いる。
僕の腕は限界に近づき、足はガクガクと震え、冷や汗をだらだらと描き始めていた。
意識を失いかけた頃、やっと店員が僕の異変に気づき、フクロウを降ろしてくれた。
くたびれてしまった僕は、隅っこのベンチに腰掛けた。
ふと足元に気配を感じ、ベンチの下を覗くと、フクロウが1匹隠れていて、絶叫した。
その後触れ合う事はなく、僕は1時間ほど部屋の中をぐるぐると徘徊したり、ベンチに座り足元のフクロウの気配を感じたりしてから店を出た。
結果フクロウと触れ合ったのは最初の数分だけだった。
その空間は、周りを気にせずガンガンいける人でないとフクロウと触れ合えないのである。
待っていてもチャンスはこない。俺が私がと他の人を押しのけてフクロウを触りにいく。
そして腕に乗せて独り占めしなければ触れ合うことなどできないのだ。
恋愛と通ずるものがあるなとかんじた。時間制で入れ替え式にしてほしかった。
フクロウと木兎の違いを知った。